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自家末梢血幹細胞移植(PBSCT)併用超大量化学療法

ここでは当科で積極的に行っている自家末梢血幹細胞移植併用超大量化学療法について非常に簡単にまとめてみます。

PBSCTとは?

抗癌剤を大量に使用すれば、治療効果は増大しますが、その分、副作用も増大します。
抗癌剤による副作用には種々のものがありますが、その中の大きなものとして治療後の血球減少があげられます。血液細胞の中の白血球が減少すると感染がおきやすくなります。

PBSCTとはそれを回避するために、超大量化学療法前に患者さん自身の流血中の造血幹細胞(血液の元となる細胞)を採取・冷凍凍結しておき、超大量化学療法後に解凍・患者さんへの輸注を行う方法です。移植により、白血球は10日程度で上昇するため、感染の危険性が少なくなります。

なお、「移植」という言葉を使いますが、実際には解凍した細胞液を注射と同じように血管からいれるだけで、手術をするわけではありません。

何のためにPBSCTをするのか?

上述した通り、移植により白血球の減少期間が短縮できるため、抗癌薬が大量に使用できるようになります。そのため、例えば、悪性リンパ腫などでは飛躍的な再発率の減少が認められるようになるからです。

どのような悪性腫瘍でも効果があるのか?

残念ながらそうではありません。悪性腫瘍のなかには抗癌薬が効きやすいものと効きづらいものがあり、PBSCTの適応になるのは抗癌薬が効きやすい腫瘍のみです。
血液悪性疾患さんにはPBSCTの適応となる疾患(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病の一部等)が多いのですが、一部の固形腫瘍でも適応となるものがあります。

PBSCTを行うのに制限はあるのか?

超大量化学療法には血球減少以外にもさまざまな副作用があるため、当科においては65歳以下で、かつ、重篤な臓器障害がない症例に限っています。
血液悪性疾患にはPBSCTの適応となる疾患(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病の一部等)が多いのですが、一部の固形腫瘍でも適応となるものがあります。

兄弟からの移植や骨髄バンクを介しての移植とは違うのか?

この治療は自家移植(自分自身の細胞の移植)であるため、同種移植(兄弟からや骨髄バンクを介した移植)と比べ、移植片対腫瘍効果(移植細胞が腫瘍細胞を攻撃する効果)を認めず、治療効果は劣りますが、逆に移植片対宿主病(移植細胞が患者さんを攻撃する病態)のような重篤な副作用を認めないため、65歳程度までの患者さんであれば比較的安全に治療することが可能です。

移植が必要か、必要ならば自家移植がよいのか、同種移植が必要かについては疾患やその病期によって異なります。当科では自家移植までは可能ですが、同種移植については設備の問題および担当医師が1名しかいないことから行っておらず、同種移植が必要な症例については関連施設を紹介しております。

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